踏文

作文の練習

休み、そして走れ(「運動展3×3±0」より)

自炊、即ち一般家庭内での料理・食事という営みを、法律で禁止するか、又は台所の設営に高い税金をかけるなどして、原則やめよう。そんな無茶な、と思われるでしょうが、まあお聞きください。 今現在の日本において、外食頻度の個人差に関係なく、食事は「家…

救い放題(「運動展3×3±0」より)

And then, one Thursday, nearly two thousand years after one man had been nailed to a tree for saying how great it would be to be nice to people for a change, a girl sitting on her own in a small café in Rickmansworth suddenly realized what…

8月3日にAmazonで風呂桶を買った

自宅に風呂がないので日々風呂屋通いをしている(関西では銭湯とは言わない、らしい)。歩いて十分のところにある風呂屋が最も近いけれど、夜更かしする時間帯により、また曜日により、好むと好まざるに関わらず、違う風呂屋にも行く。隣駅だったり、早朝の…

忘録(忘れるための記録)

大阪市の廃止を巡る住民投票が終わった。結果は前回同様僅差で否決。政治・行政は心底どうでもいいが、賛否を見事半々とする政策と、それに直接投票するという点において、やはり何かと考えさせられるものがあった(かつて「笑っていいとも」内のコーナーで…

垂直の所作

電話をする時は普通、顔に沿うようにして受話器を持つ。イヤフォン部は耳に、マイク部は口元に、それぞれ当てられる。そうなるよう、受話器は湾曲した形をしている。 でも、電話のアイコンたるそうした受話器は、固定電話に限る。現在主流のスマートフォンは…

(表現の)検閲・規制・不自由・自粛

「(表現の)検閲・規制・不自由・自粛などと大仰な題をもって巷間で流行りの話題に「このワシに言わせれば」式のご尤もな提言を開陳するつもりであろうが、確かに民主的に開かれた議論の場ということであれば一市民として意見を発することそれ自体は止めま…

ピクニックメンバーのガリちゃん

それは昨年の、或る夏の日のことでした。 築40年、14階建400戸のマンション「S・堺」。その住民自治会が例年開催するという小さな盆踊りへお邪魔した。このマンションは、僕が生まれてから中学二年生まで過ごした家のご近所にあり、この地域(小学校の校区…

見届 / 2019年4月29日-5月6日上海旅行の諸々

連休の上海旅行で観たもの覚書備忘録控。暇な時に、所感や写真など随時追記する(多分しない)。 2019.4.29 上海戏剧学院「身体建筑师」一日目 (講義) 2019.4.30 宝龙美术馆「觉色敦煌—1650敦煌大展」 红星电影世界「撞死了一只羊」 上海戏剧学院「身体建筑…

死ぬのが怖い part 2

相も変わらず、死ぬのが怖い。日々震えております。 こちらの続きです。別に続いてはないけど。 突然ですが「今日からヒットマン」(むとうひろし,日本文芸社)という漫画を御存知でしょうか。「ミナミの帝王」の掲載誌で御馴染み、おっさん向け週刊漫画誌「…

連環画計 / 上海游記 二

こちらの続きです。 さて、前回はうだうだ書きましたので、さくさく参りましょう。旅行前、何ぞ中国に関する面白いものごとは無いかと大型書店へ。先ずは1階の実用書棚でガイドブックや旅行記を漁り、次に2階の文芸書棚で中国現代文学を探し(前回は莫言「…

Thawing Glaciers

間も無く平成が終わる。へぇ……せー、と言葉遊びにもならぬほど、別にどうでもよいことだヘルマン。多くの人がそうであるように、元号に興味がない。西暦の方が合理的でしょ、とかね。また同じく多くの人がそうであるように、殊更に元号を憎むわけでもない。…

大丈夫。シナ通の攻略本だよ。 / 上海游記 一

先日、上海へ行って来た。ただの家族旅行だが折角大枚をはたいて行ってきたので、旅行記でも書こうと思ったけれど、果たしてそんなもの誰が読むのかと思い、書きあぐねる。奥地や秘境でなく飛行機で直行三時間弱、隣国の大都市、上海。日本人の最もメジャー…

沈黙にファンファーレ

はっきりと意志を示し声を上げていくことが重要な問題や局面、は多い。また、取るに足らない自明のことであっても何処かでちゃんと明言しておくことは、暗黙の了解を求められることが多い中で、誰かを助けることになるかもしれないし(ちょうちょむすびのや…

死ぬのが怖い

死ぬのが怖い。そりゃ誰だってそうだろうけれど、事故や病気など直近に想像される具体的な死のことではなく「誰しもに何時か必ず訪れる、死、そのものについて」だ(寿命以外の事故や病気での死なんて論外、想像の範囲外)。自分の人生の充実度や幸福度とも…

つゆゆううつうつつ

アフリカや東南アジア、所謂発展途上国、でなくとも(行ったこと無い)ほんのすぐお隣、日本と似たり寄ったりな韓国や中国ですらも。街道では沢山の露店が活況、地べたにまで果物や商品を並べている。簡素な屋台が並び美味しそうな料理がその場で調理され、…

身投散歩 / 妙見山下り

身投散歩とは「片道切符分のお金だけ持って電車に乗り、降りたところから歩いて家に帰る(しか、選択肢がない)」そのような行為、です。 先日4月30日の休日は「妙見山下り」と題しまして電車、ケーブルーカー、リフトを乗り継いで妙見山の山頂付近へ行き、…

V

差別や偏見又は日常の些事などでも、古くて間違っていて他者だけでなく時に自分自身も傷つけかねない「価値観」について、それと気づかせる比較的穏健な啓蒙として「呪い」という言葉が時に使われるけど、では「祝福」とは何か、とよく考える。 勿論、この状…

三国ヶ丘にて

盆踊りは極めて普遍的な楽しみですが、関西各地の盆踊りをあれこれと踊り較べて楽しむのは、少し特別な楽しみ。特別といっても気張った遠征などでなく、飽くまで隣町へ遊びに行く、ごくささやかなこととして(と自分に言い聞かせ)。これが可能なのは、偶然…

ポイントのアウトライン

いつもにまして、しょうもない、俗な話ですけれど。家電屋やら何やら特定のお店で、又は最近はもっと幅広く貯まる「ポイント」に関して、ごくごく当たり前でしょうが、某社の経理もよくわかっていなかったこともあり、そのことなど。とは言え、僕も調べたり…

今だッ、弁当を使え!

先日まで大都会此花区に勤務していたが、栄転と相成り現在は孤島大正区の南端に毎日長距離バスで通勤している。社屋は新しく快適だが、昼休み、近隣に飲食店があまり無いため苦労する。なので、会社が利用している弁当配達サービス(給食)を僕も利用するこ…

ベルサイユの天子の闇、日出処のばらの影

最近はあまり本を読む気分にならないが、実家に帰った時は、寝入る前に適当な漫画を読む。主に姉が残した少女漫画で、僕も小さい頃から既に繰り返し読んでいるから、頭を使わずにすむ。と言ってもさすがに飽きたので、今までなかなか手が出ず未読のままだっ…

本質は沈思黙考するのみ

僕は現在、溶接機(及び部品や材料などの溶接関連商品)を販売する会社で働いている。数年前は本に関係する仕事をしていたが、押し寄せる出版不況の影響で、こちらへ転職した。 以前は取り扱い商材が「本」ということで(右から左へ流すだけとはいえ)、それ…

のりこし

先ずはこちらの写真を御覧下さい。 これは大阪駅の改札付近にある「のりこし精算機」です。堂々とした「のりこし精算機」の青い看板が目立ちます。さすが日曜日の夕方ともあって、行列が出来ていますが、充実の2台体制。勿論、駅改札口は他にも複数あり、当…

様々なものの行方

何かを始めるのに遅すぎることはない、とは思うけれど、この年齢になると、最初からその終わりについて想像を巡らせないわけにはいかない。もう幾つかの終わりを経験したのだから。そう思うと、何かを新しく始めることに、少し躊躇する。 既に終わってしまっ…

まちは燃えているか

各種の話題に「まちづくり」というのが、たまにある。僕にとってはたまにだが、むしろそれが好き、最大の関心事、という人も多いだろう。行政から、又は建築から、文化から等々ハードからソフトまで色んな分野における「まちづくり」の話というのがある。な…

アートの時間だぜベイベー

タカハシ‘タカカーン’セイジ個展「やってみたかったことを売ります買います展」へ行った(以下、売買展と略す)。事前にSNS等に流れていた関連テキストを読みつつ、当たりをつけつつ、職場帰りに寄った。他に客が一人「やってみたかったこと」を売買交渉をし…

「焼肉ドラゴン」(店は継がない)

新国立劇場制作の舞台「焼肉ドラゴン」(作・演出:鄭義信)を観た。数年前、初演が読売演劇賞を受賞したという新聞記事を読んだことと、題名のインパクトで覚えていて、今回、再々演ということで観に行くことにした。また、たまたま今現在「社会的・政治的…

差異と同一

自分で何か考えたり、或は他人と議論したりするときに「差異」と「同一」の概念を駆使することがよくある。 「それとこれとは全く違うこと」というのが差異で、「それとこれとは全く一緒のこと」が同一だ(ですよね?)。差異も同一も、普通はそこにただ認め…

「どろぼうがっこう」の卒業生と「跡」のかわいらしさ

かこさとしの絵本「どろぼうがっこう」を初めて知ったのは、小学校三年生くらいの時、先生の読み聞かせだったか。もっと低年齢が対象の本だと思うけど、比較的中学年から高学年にかけて体験したような……記憶があやふやで、肝心要の筋も忘れたが、何せ泥棒の…

初手で!

「初手で」は、合言葉であり、鍵言葉だった。 主宰する劇団の稽古、その初日。僕は筆が遅いので、俳優が予め渡された脚本を読んでから稽古場に臨む、ということはない。俳優は稽古場で初めて渡された脚本を読むことになる。また、脚本は本番まで完成しないこ…